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宮城県教育振興基本計画(改訂版)の要旨

「第2期宮城県教育振興基本計画(改訂版)」は、県政運営の指針である「新・宮城の将来ビジョン」を踏まえ、本県教育が目指すべき姿と推進すべき施策を体系化したものです。当初は令和8年度までの計画でしたが、国の動向や社会情勢の変化に対応するため期間を2年延長し、令和10(2028)年度を目標年度とする12年間の計画として運用されています。

 

以下に、本計画の要旨を「良いところ(強み・成果)」と「課題点」に整理してまとめます。

 

1.宮城県教育の「良いところ」(強みと成果)

 

宮城県の教育施策において最大の特色であり強みとなっているのは、

本県独自の取組である「志教育(こころざしきょういく)」の推進です。

 

「志教育」の浸透と自己有用感の高さ: キャリア教育を前提としつつ、社会の中でどう生きるべきかを深く考える「志教育」は、県内の全校種に広く浸透しています。目標指標においても、「人の役に立つ人間になりたい」と答える児童生徒の割合は小学校で95.6%、中学校で95.0%と極めて高い水準にあり、子供たちの豊かな人間性と社会性が育まれていることが伺えます。

 

震災の教訓を生かした「防災・安全教育」: 東日本大震災の被災地として、自らの命を守り他者を助ける力を養う系統的な防災教育を推進しています。副読本「未来へのきずな」の活用や、地域住民と連携した避難訓練、高校生による「防災ジュニアリーダー」の育成など、地域総ぐるみで防災体制を構築している点は大きな成果です。

 

確かな進路実現: 新規高卒者の就職決定率は99.8%と高い水準を維持しており、県内就職率も8割を超えています。また、大学等への現役進学達成率も全国平均を上回るなど、生徒一人一人の個性に応じた進路支援が着実に実を結んでいます。

 

「学ぶ土台づくり」による幼児教育の推進: 幼児期を生涯にわたる人格形成の基礎を築く「学ぶ土台づくり」の時期と捉え、行政、教育現場、家庭が連携する指針「みやぎの学ぶ土台づくり」を掲げています。保幼小の円滑な接続に向けたスタートカリキュラムの作成も進んでいます。

 

2.宮城県教育の「課題点」

 

一方で、全国的な水準と比較した際の学力や体力、そして増加する不登校への対応などが喫緊の課題となっています。

 

基礎的・基本的な学力の定着不足: 全国学力・学習状況調査の結果では、小学校の国語・算数、中学校の数学において、全国平均を下回る傾向が続いています。特に仙台市以外の地域において全国との差が大きくなっており、ICTを活用した「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実による授業改善が強く求められています。

 

体力・運動能力の低下: 児童生徒の体力合計点は、小学生および中学生女子において全国平均を下回る状況にあります。1週間の総運動時間が短いことや、スマートフォン等の長時間利用に伴う「スクリーンタイム」の増加が要因の一つとされており、家庭と連携した生活習慣の改善が必要です。

 

不登校児童生徒の増加: 本県の不登校児童生徒数は増加傾向にあり、小学校・中学校ともに出現率が全国平均を上回る高い状況が続いています。特に中学1年生での急増が大きな課題であり、学校内外での多様な学びの場の確保や、家庭に直接出向く「アウトリーチ型支援」の充実が急務となっています。

 

教職員の働き方改革と資質向上: 教員の大量退職に伴う若年化が進行しており、知識・技能の伝承が課題となっています。また、月80時間を超える時間外勤務を行う教職員が一定数存在しており、教員が子供と向き合う時間を確保するための教育DXによる校務効率化や、働き方改革の徹底が重要視されています。

 

3.今後の方向性

 

本計画の改訂版では、これまでの理念を継承しつつ、「教育DXの推進」と「持続可能な学校教育の推進」を横断的な視点として追加しました。デジタルの強みを生かして一人一人に応じた学び(個別最適な学び)を提供しつつ、地域や民間施設とも連携し、誰一人取り残さない教育体制の構築を目指しています。

 

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理解を助けるための比喩: 宮城県の教育は、震災という荒波を越え、地域の人々が手を携えて耕してきた「志(こころざし)という名の大地」の上に立っています。現在、その大地には「学力」や「不登校」といった克服すべきいくつかの「険しい坂道」がありますが、この計画は、ICTという「最新の装備(教育DX)」を身に付け、地域社会という「チーム」全員でその坂を登り切り、子供たち一人一人が自分の描く「未来の景色(夢)」に辿り着けるようにするためのガイドマップといえます。

 

参照:宮城県教育振興基本計画

 

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