青森県教育委員会が策定した**「青森県教育振興基本計画(2024~2028年度)」は、「こどもまんなか青森」**を掲げ、郷土に誇りを持ち、新しい時代を主体的に切り拓く人づくりを目指す5年間の指針です。
1. 本県の教育における「強み」
青森県の教育には、歴史的背景や近年の教育成果に裏打ちされた独自の強みがあります。
• 豊かな自然と歴史的資産: 世界自然遺産「白神山地」や、一万年以上続く**「縄文文化」**という豊かな資産があります。三内丸山遺跡をはじめとする遺跡群の保存・活用を通じ、郷土への誇りを育む土壌が整っています。
• 高い社会貢献意欲: 児童生徒の**「地域や社会をよくするために何かしてみたい」という意識が全国平均を上回っており**、主体的に社会参画しようとする姿勢が顕著です。
• 確かな教育実績: 公立学校における**いじめ解消率(79.1%)や、高校3年生の英語力指標(CEFR A2レベル相当以上 50.2%)**が全国平均を上回るなど、着実な成果を上げています。
•「食」の力: 本県の強みである豊かな食を生かし、健康的な身体と心を育む食育が推進されています。
2. 直面している「課題」
一方で、教育環境の改善や子どもたちの生活習慣には、全国と比較して克服すべき課題も多く存在します。
• キャリア教育の実施率: 中学校の職場体験(40.4%)や高校のインターンシップ(44.8%)の実施率が、全国平均(中54.1%、高66.2%)を大きく下回っています。
• 健康面の課題: 肥満傾向児の出現率が小中高の全段階で全国平均より高く、生活習慣の改善が急務となっています。
• 特別な支援への対応: 通常学級の特別な支援を要する児童生徒への**「個別の教育支援計画」作成率が47.6%と、全国平均(80.6%)の約半分**にとどまっており、インクルーシブ教育の推進に課題があります。
• 教職員の労働環境とICT活用: 教員のICT活用指導力が全国平均に及ばない点や、長時間労働の解消に向けた働き方改革の推進が喫緊の課題です。
3. 今後の方向性
計画ではこれらを踏まえ、「知・徳・体」の育成やグローバル人財の育成など10の施策を展開します。教職員のウェルビーイング向上を図りつつ、個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させることで、子どもたちの「生きる力」を育んでいく方針です。
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理解を助けるための比喩: 青森の教育は、一万年続く**「縄文の森(豊かな伝統と強み)」を土台に、現代という新しい大地で「子どもたちの樹(未来)」を育てるようなものです。その樹をより高く伸ばすためには、健康やICTという名の「栄養(課題解決)」を適切に与え、育てる側である大人や教職員という「幹(支え手)」**が無理なく豊かに茂っていられる環境を整えることが、この計画の役割といえます。
参照:青森県教育振興基本計画
